90.料理　手作り豆腐店

昔の実家が有った近くの街に行き、小さい頃よく食べた豆腐店に行ってみました。
昔は、夕方になると店のおじさんが豆腐が入った水槽を荷台に漬けた自転車で、
ラッパを吹きながら近所を廻っていました。
”パプー、パプー”というラッパの音が”トフー、トフー”と聞こえ、
”母から豆腐一丁買ってきて！”などと言われ、容れ物を持って追いかけた記憶があります。
代替わりしつつもまだお店をやっていると母から聞いて買いに行きました。

まだ40代位の若い店主の方と会話し、私が子供の頃は先々代だったと判りました。
当時はご夫婦だけで切り盛りしていた記憶ですが、
昔と同じように狭い店内ながら店主夫婦以外にも若い方が3人忙しそうに働いており、活気に溢れていました。
子供の頃、豆腐店の通りはちょっとした商店街であり、店に入る前に少し歩いて様子を見ましたが、
良く行ったお菓子屋さん、床屋さん、自転車屋さんは廃業しており、
空き地になっている場所もあり寂しさを感じていましたので、豆腐店の活気を見て嬉しくなりました。

昔は、普通の四角い豆腐に加え半円形の”やっこ豆腐”が有り子供の頃憧れていました。
少し高いのと中に辛しが入っているので、子供の頃は買って貰えなかった豆腐です。
店主に聞いてみたところ、”やっこ豆腐”は夏専用とのことで有りませんでしたが、
国産大豆を使った木綿豆腐、京豆腐、ソフト豆腐、おぼろ豆腐などがありました。
黒糖豆腐プリン、野菜入りがんも、油揚げ、おからもあり、
懐かしい場所で若い方が頑張っている姿を見たのと、
美味しそうでお腹が空いていたこともあり、つい”全部ください”と買いまくってしまいました。

おぼろ豆腐は昼ごはんで味わいましたが、大豆の味が濃く非常に美味しかったです。
また、黒糖とうふプリンも驚きの滑らかさとさっぱりした甘味でした。
しばらく田舎に居るので、何度かお世話になることに決定です。

残りの豆腐は今夜の”豚肉入り野菜だらけ湯豆腐鍋”で、おから、がんもは追々楽しむ予定です。

店内の様子。
昔と同じように、大きな水槽の中で豆腐達がスタンバイしています。